【香川旅log】島めぐり⑧〜岩黒島〜

【香川旅log】島めぐり

日本で唯一 “エレベーター” で行く島があるらしい。そんな面積0.16㎢、人口約55人(令和2年現在)の岩黒島に行きました。

実際に行ってみるとそこは、しゃべり足りないぐらいお客さん大好きな亭主が住む素敵な島でした。

今回はそんな島旅のご紹介。

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岩黒島に行くためには坂出(香川県)または児島(岡山県)からバスで。私は坂出駅から乗ったので、バスに揺られること約40分。私が行った時は下電バスというバスがまだ運行していたので、それを利用しました。2021年3月からは琴参バスのみになったようです。

琴参バスでの運行は一日5本。そのうち、岩黒島の中まで乗り入れるバスは、JR児島駅発小型バスで運行する7時台と17時台のようです。他3本はバス停「岩黒島」で降りてエレベーターを使用して島に降ります。(情報は2023年4月現在)

私の旅の話に戻ると、利用したのは島の中までは行かないバスだったので高速道路上に降ろしてもらいました。そこで、今回利用した宿「民宿岩黒」の亭主と合流。事前の電話で、「島1番の男前が行きますから」と人生経験豊富そうな声で聞いていたのですぐにこの方だと分かりました(周囲にこの人しかいない←)。

エレベーターまでの連絡通路には、岩黒小学校の歴史として開校当初からの卒業生の写真がずらりと並んでいます。民宿岩黒の亭主もこの島生まれ。学生の頃から美人だった奥様とご結婚されたようです。亭主にどの方か写真を教えてもらいましたが、お世辞抜きでお綺麗な方でした。さすが島一番の男前の奥様は違う。

中央部分に見えている四角い箱がエレベーター。そこまでは連絡通路を使う。
民宿の亭主。目線の先にあるのが、岩黒小学校の卒業生の写真。
島内からのエレベーター。
車で降りるための螺旋道路も見える。

ここで非常に残念な話を挟むと、この旅で利用した「民宿岩黒」。最近検索してみると閉業となっていました。ご夫婦どちらか体調を崩されたのではないかと心配になっています。
岩黒島には「民宿みはらし」という宿もあるので、今後岩黒島に行く方はこちらをご利用ください。
それにしても心配です。

エレベーターでの様子を一部だけ。

夕方のバス便で到着して、連絡通路とエレベーターを通ると、宿に案内してもらいすぐに夕食。おしゃべり好きで奥様と今でも仲良しな亭主がお話ししながら料理を運んできてくれます。豪華な夕食を堪能して、明日の朝食後島案内してくれるというのでお願いして今日のところは就寝。

豪華な夕食。ここで初めてフグを食べました。
新鮮なお魚がたくさん使われていてとても贅沢。
お部屋から見える朝日。気持ちの良い目覚めでした。

朝食は民宿ならでは豪華な和食。お腹いっぱいに満たされたら、亭主に島を一周案内してもらいます。その間も亭主のおしゃべりは止まらず。迫力ある瀬戸大橋の設立当初の話も教えてくれました。

まだ瀬戸大橋がなかった頃、島への行き来はもちろん船でしていたそうです。そんな時瀬戸内海に岡山と香川を結ぶ橋を架けるという話があがり、その通過点として岩黒島の名前があがりました。しかし当初、工事の危険さを知っていた島民は猛反対。たくさんの人手が必要だったこの工事には島の人の力も必要でした。そこで、岩黒島での工事において絶対に死者を出さないことを約束し丁寧に工事が進められたそうです。亭主の話によると、実際建設工事中の死者が出なかったのはこの岩黒島だけ。この話を聞いて言葉は浅いですが、瀬戸大橋の凄さを感じました。今では島外へ車で移動できるようになり、便利になったと実感しているようです。

そんな話を聞きながら、一緒に写真を撮ったりして散策を続けます。

この防波堤の先まで行くと、瀬戸大橋の迫力をどん!と感じる。
そんな景色の中を亭主と一緒に朝散歩。

島内はどこを歩いていても穏やかで平和な時間。ゆったりと亭主の歩くスピードに合わせて、押す末のビーチへ向かいます。ここから見える瀬戸大橋が亭主のお気に入りだそう。誰もいない完全プライベートビーチです。

亭主お気に入りのスポットは大きめに。向こうに見えているのが、櫃石島。

島の中には大きなセミの絵が描いてある中学校の体育館があります。その大きさは、瀬戸大橋の上からでもはっきりと見えるほど。なぜセミなのか気になり調べてみると、岩黒島がかつては「クマゼミの島」と呼ばれていたことが分かりました。50年ほど前にこの学校の生徒と先生が、島に多く生息するクマゼミの生態を研究していたことからきているようです。

亭主に一周案内してもらい、宿に荷物を取りに行くと今度はバス停まで送ってくれました。本当に優しい方。その道中にも島から見えるものの歴史や出来事をたくさん教えてくださいました。

いかがでしたか?民宿に泊まることがメインという、私のこれまでの島旅とは少し異なる体験でした。

最後に、この記事のメインと言っても過言ではない民宿岩黒のご夫婦が健康で過ごされていることを祈っています。

ほなね〜。

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